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媒介契約書の種類は何がある?選び方や注意点も解説

不動産売却

岡部 功大

筆者 岡部 功大

代表(宅地建物取引士)
不動産業界に携わって10年以上!
金沢市の不動産市場を把握し、お客様に分かりやすい査定価格のご提案をしています。


不動産を売却するとき、「媒介契約書」にどんな種類があるのかご存知でしょうか?媒介契約書は、売主がスムーズに不動産を売却するためにとても大切な書類ですが、契約の種類やポイントを知らずに決めてしまう方も少なくありません。この記事では、媒介契約書の基本となる3つの種類とそれぞれの特徴、選び方のコツ、契約時に確認すべき項目について分かりやすく解説します。あなたに最適な媒介契約を選ぶヒントが詰まっていますので、ぜひ参考にしてください。

媒介契約書の種類の概要

媒介契約書とは、不動産売却の際に売主と不動産会社との間で交わされる契約書で、不動産会社が売却活動を開始する正当な根拠となります。媒体契約を締結することで、レインズへの登録や広告活動、内覧対応など、一連の売却支援を正式に依頼することが可能となります 。

媒介契約には、一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約の3種類があります。それぞれ、依頼できる不動産会社の数、売主が自己で買主を見つけられるか(自己発見取引可否)、レインズ登録義務や売却活動の報告頻度などが異なります 。

以下の表に、3種類の媒介契約の基本的な違いをまとめました。

契約種類依頼できる業者数自己発見取引レインズ登録義務報告義務
一般媒介契約複数社可可能義務なしなし
専任媒介契約1社のみ可能契約後7日以内2週間に1回以上
専属専任媒介契約1社のみ不可契約後5日以内1週間に1回以上

このように、契約形態によって業者選定の自由度や報告義務の有無、自己発見取引の可否が明確に異なりますので、売主様のご希望や売却スタイルに応じて選択することが重要です。

3種類の媒介契約書の具体的な特徴

不動産売却を依頼する媒介契約には、「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」の3種類があり、それぞれに明確な特徴と法的義務があります。

契約形態複数業者との契約可否自己発見取引レインズ登録報告義務
一般媒介契約可能可能義務なし義務なし
専任媒介契約1社のみ可能契約後7日以内2週間に1回以上
専属専任媒介契約1社のみ不可契約後5日以内1週間に1回以上

以下では、それぞれの契約形態の特徴を整理してご紹介します。

一般媒介契約は、複数の不動産会社と並行して契約ができ、売主自身で買主を見つけること(自己発見取引)も可能です。一方で、不動産会社にはレインズへの登録義務や売主への活動報告義務がないため、販売活動の進捗が把握しづらくなることがあります。

専任媒介契約では、依頼できる不動産会社は1社に限定されますが、売主による自己発見取引は許可されています。不動産会社には、契約締結後7日以内のレインズ登録と、14日に1回以上の業務報告義務が課されるため、より積極的な販売活動と情報共有が期待できます。

専属専任媒介契約は、最も制約が強い形態です。依頼は1社のみ、売主が自分で買主を探す自己発見取引は禁止されており、すべて不動産会社を経由しなければなりません。また、不動産会社には契約締結後5日以内のレインズ登録と、1週間に1回以上の頻繁な売主への報告義務が課されています。その分、販売活動への責任が高く、成約に向けた体制が整っている契約です。

このように、3つの媒介契約には「自由度」「業者の義務」「報告頻度・掲載期限」に違いがあり、売主ご自身の希望する販売スタイルや売却状況に応じて使い分けることが重要です。

媒介契約書の選び方のポイント

媒介契約を選ぶ際に重要な視点として、以下の3つが挙げられます。

視点選び方の考慮点目的に応じた判断
売却時期や時間的余裕すぐに売却したいか、余裕を持って進めたいか急ぎなら専属専任媒介契約が適しています。複数の業者間の交渉が必要な場合は一般媒介契約が合うこともあります。
販売活動の管理スタイル自分で買主を探したいか、あるいは業者に任せたいか自己発見を重視するなら一般媒介契約や専任媒介契約、業者に一任するなら専属専任媒介契約が適しています。
法的義務(レインズ登録・報告頻度)どれだけ業者との透明な連携を求めるかレインズ登録義務や頻繁な報告を重視する場合は専属専任媒介契約(5日以内・週1回以上)や専任媒介契約(7日以内・2週間に1回以上)が有効です。

まず第一に、売却を急ぐかどうかで契約形態の見極めが重要です。早期に売却活動を活性化させたい場合、専属専任媒介契約は不動産会社にとって独占的に販売活動ができるため、スピード感のある対応が期待できます。媒介契約締結後5日以内のレインズ登録と週1回以上の報告が法的に義務付けられている点も、安心感につながります(専属専任媒介契約)。

一方、複数の不動産会社に同時に依頼し、幅広い買主候補にコンタクトを取りたい場合には、一般媒介契約が有効です。自己発見取引も可能で自由度が高いですが、レインズ登録や業者からの報告義務は発生しないため、活動状況の見える化には注意が必要です。

さらに、自分でも買主を見つけたいという柔軟なニーズと、不動産会社による一定の販売力の確保を両立したい場合には、専任媒介契約がバランスのよい選択です。契約から7日以内にレインズ登録、14日に1回以上の報告義務があり、売主と不動産会社間の透明な連携が期待できます。

最後に、法的義務を踏まえて選ぶことも重要です。一般媒介契約は報告義務・レインズ登録義務なし、専任媒介契約はレインズ登録7日以内・報告14日に1回以上、専属専任媒介契約はレインズ登録5日以内・報告週1回以上という違いがあります。

媒介契約書を選ぶ際に確認すべき項目(契約書チェックリスト)

媒介契約書を交わす際には、売主の立場から重要なポイントを体系的に確認することが大切です。以下のチェックリストを使って、契約内容に不明点や不利な条項がないか、売主自身でしっかりと見極めましょう。

確認項目 具体的な内容
契約期間・更新の可否 専任・専属専任媒介であれば3ヶ月以内が法定上限であり(例:専属専任は契約締結後5日以内にレインズ登録義務あり)。更新できるかもあわせて確認しましょう。
報告義務・レインズ登録の有無 契約形態ごとに義務の有無が異なります。専属専任は「1週間に1回以上報告」、専任媒介は「2週間に1回以上」、一般媒介は義務なしです。レインズ登録も契約形態で期限が異なります(専属専任は5日以内、専任は7日以内)。
自己発見の可否・解除・違約金 契約書に自己発見(売主が買主を自身で見つけられるか)の可否が明記されているか、また契約解除や違約金、費用償還に関する条項がどうなっているかを必ずチェックしましょう。特に専任媒介では違約金は不要でも、費用償還が請求されうる場合があります。

これらの項目に加え、不動産会社に対して以下の点も確認されることをおすすめします。契約書が国土交通省の標準媒介契約約款に基づいているか、仲介手数料や業務内容が明確か、反社会勢力の排除条項が含まれているかなどです。

事前にこれらを確認することで、「思っていたものと違う」「解除したいのに違約金が発生した」といったトラブルを防止できます。契約締結前には、不明点は必ず担当者へ質問するようにしましょう。

まとめ

媒介契約書には一般媒介、専任媒介、専属専任媒介の3種類があり、それぞれに特徴や法的義務があります。自分に合った契約形態を選ぶことで、効率良く物件を売却できる可能性が高まります。契約書の内容もしっかり確認し、販売活動や報告義務、自己発見の可否などを把握しておくことが大切です。疑問や不安があれば、専門家に相談することで納得して契約を進められます。正しい知識を身につけて、安心して不動産売却に臨みましょう。

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