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金沢市片町の再開発計画はどう変わる?再開発予定と不動産への影響を解説

金沢市

岡部 功大

筆者 岡部 功大

代表(宅地建物取引士)
不動産業界に携わって10年以上!
金沢市の不動産市場を把握し、お客様に分かりやすい査定価格のご提案をしています。


金沢市片町エリアでは、今後のまちの姿を大きく変える可能性を持つ再開発計画が動き始めています。
すでに金沢都心軸として駅から片町までを一体的に捉えた整備の方向性が示されており、このエリアは商業や居住、観光の結節点として、これまで以上に重要な役割を担うことが期待されています。
一方で、老朽化したビルの更新や防災性の向上など、個々の不動産オーナーやこれから購入を検討する方にとっては、見過ごせない変化も出てきます。
本記事では、片町四番組海側地区をはじめとした再開発の計画内容やスケジュールを整理しつつ、不動産の購入・売却・建替えを検討する際に押さえておきたいポイントを分かりやすく解説します。
片町の将来像を踏まえながら、自分の不動産にどのような影響がありうるのか、一緒に確認していきましょう。

金沢市片町エリア再開発計画の全体像

金沢市では、金沢駅から片町付近までを結ぶ都心軸を、市全体の骨格を形づくる重要な都市構造として位置付けています。
その中で片町周辺は、商業やサービス機能が集積する拠点として、にぎわいの維持と更新が求められているエリアです。
金沢市集約都市形成計画や中心市街地活性化基本計画などでも、都心軸区域の一部として、商業・業務・居住機能をバランスよく集約することが示されています。
こうした方針のもと、片町エリアでは老朽建物の更新と都市機能の高度化を図る再開発が検討・推進されています。

片町周辺で想定されている再開発のねらいとして、まず挙げられるのが、歩いて楽しく回遊できるにぎわい空間の形成です。
金沢市が公表する都市計画や中心市街地の各種計画では、都心軸区域について、歩行空間やオープンスペースの創出を通じた賑わいと交流人口の拡大が掲げられています。
同時に、老朽化したビルの建替えを通じて耐震性を高め、能登半島地震も踏まえた防災・減災対策を強化することも重要な目的とされています。
さらに、省エネルギー性能の高い建物導入や緑化の促進など、環境負荷の低減も含めた総合的な都市再生が目標となっています。

こうした方針を具体化するための手法としては、第一種市街地再開発事業などの法定再開発事業の活用が想定されています。
第一種市街地再開発事業は、老朽建物が密集した市街地を対象に、容積率の緩和などを活用しながら、商業・業務・住宅などを一体的に整備する仕組みです。
片町エリアでは、都心軸区域のにぎわい拠点として、低層部に商業・上層部に業務や住宅を組み合わせる複合開発の検討が進められており、権利者で構成される再開発準備組織が事業収支の検証や基本的な計画づくりを行っています。
このような事業スキームにより、個々の建替えでは難しい広場や歩行者空間の整備と、建物更新を同時に進めることが期待されています。

項目 金沢都心軸の位置付け 片町エリアの役割
都市構造上の役割 集約都市を支える幹線軸 商業・サービス拠点
再開発の主な目的 都心全体の賑わい創出 老朽ビル更新と防災強化
事業手法のイメージ 法定再開発等の面的整備 複合用途による機能集約

片町四番組海側地区の再開発予定とスケジュール

片町四番組海側地区市街地再開発事業は、片町交差点近接の商業集積エリアに位置し、老朽化した雑居ビルが多い一帯を一体的に建て替える計画です。
金沢市が公表する資料では、事業区域は約0.4ヘクタールとされ、第一種市街地再開発事業の手法により整備が進められます。
整備後は、商業施設に加え、ホテルや分譲住宅などを組み合わせた複合用途とする方針が示されており、滞在と居住の両面からにぎわいを支える構成です。
この再開発により、都心軸の節点としての片町の役割を強化しつつ、防災性と歩行環境の向上も図られる予定です。

本地区については、2024年7月1日付で金沢市による都市計画決定の告示が行われ、法定再開発事業としての位置付けが明確になりました。
金沢市の計画資料では、事業実施時期がおおむね2024年度から2031年度までとされており、この期間で基本設計、権利変換計画、解体工事、新築工事が段階的に進む想定です。
報道や市議会での説明では、資材価格や人件費の高騰により収支計画の見直しが必要な状況も指摘されていますが、都市計画決定を受け、今後は再開発組合の設立認可と事業計画の具体化が焦点となります。
長期にわたるスケジュールを踏まえ、周辺環境の変化も段階的に生じると考えられます。

片町四番組海側地区は、市街地再開発事業の都市計画が決定した区域に該当するため、土地を有償で譲り渡す際には、都市計画法第57条に基づく届出が必要です。
金沢市の手続案内によると、対象は「土地のみ」の有償譲渡であり、届出から最長30日間、または市長が買い取らない旨を通知するまでの間は、原則としてその土地を譲渡することができません。
届出には、土地有償譲渡届出書のほか、位置図、公図、登記事項証明書などが求められ、代理人が行う場合は委任状の提出も必要とされています。
このように、再開発区域内では通常の売買とは異なる手続きが加わるため、譲渡時期や契約条件を検討する際には、事前に届出要件や審査期間を把握しておくことが重要です。

項目 概要 留意点
事業手法 第一種市街地再開発事業 権利変換と複合開発
予定期間 2024年度~2031年度 長期的な段階整備
土地譲渡 都市計画法第57条届出 届出後最長30日待機

片町周辺で進む関連計画と今後のまちの変化

まず、金沢市中心市街地活性化基本計画では、都心部の骨格として「金沢駅から片町に至る都心軸」が位置付けられており、その中で片町周辺は商業や交流の拠点として重要な役割を担うと整理されています。
さらに、集約都市形成計画の骨子では、片町・香林坊を含む都心軸一帯を都市の中枢・中心商業拠点として機能強化する方針が示されており、商業、業務、交流機能を集約しながら公共交通との結節を高める方向性が確認されています。
このように、片町周辺は単独の再開発地区ではなく、中心市街地全体を再生していく上で欠かせないエリアとして、複数の上位計画の中で位置付けが明確になってきています。

また、金沢市は都心軸沿線の老朽化した中小ビル更新を促すため、建物解体費用の補助などを含む再開発支援策を段階的に講じており、片町周辺も対象エリアとして検討が進められています。
都市再生特別措置法の活用や都市再生緊急整備地域の設定が議論されており、民間主体の建替えや高度利用を後押しするための税制優遇や規制緩和が組み合わされる見通しです。
こうした支援策が具体化すると、片町四番組海側地区に続くビル更新の動きが周辺街区にも波及し、建物の高機能化と防災性の向上、用途の高度化が連鎖的に進むことが期待されています。

一方で、片町1丁目・2丁目の一部を含む竪町商店街地区では、すでに地区計画が都市計画決定されており、「安心して楽しく快適に買い物できる商店街」「歩行者が快適に回遊できる歩行空間」の実現が目標として掲げられています。
この地区計画では、建物の用途や高さ、外観デザインなどについて一定のルールを設け、沿道景観の連続性や歩行者空間の質を高める方針が整理されています。
片町周辺の再開発計画と地区計画の考え方が重なり合うことで、車中心ではなく歩いて楽しめる街路空間が広がり、回遊性の高い商業・観光エリアとしての魅力が一体的に高まっていくと見込まれます。

計画・制度 片町周辺での役割 将来のまちの姿
中心市街地活性化基本計画 都心軸中核の商業拠点 交流と集客を担う都心空間
集約都市形成計画 中枢都市機能の集積エリア 公共交通と連携した濃密市街地
竪町商店街地区計画 歩行者重視の商店街整備 回遊性と景観に優れた街路

金沢市片町の再開発予定を踏まえた不動産検討のポイント

金沢市では、金沢港から金沢駅を経由して片町に至る幹線を「都心軸」と位置付け、沿道で市街地再開発事業を推進してきました。
その中でも片町周辺は、老朽ビルの更新や商業環境の再整備などが求められるエリアとして位置付けられています。
中心市街地活性化基本計画では、片町・香林坊などのエリアで都市機能の集積と来街者の回遊性向上を図る方針が示されています。
そのため、片町の再開発スケジュールは、居住用と事業用の双方の需要に中長期的な変化をもたらす可能性があります。

まず、再開発によって商業・業務機能が高次化し、歩行環境や景観が改善されると、周辺の居住ニーズが高まることが想定されます。
特に、中心市街地の活性化や都市機能向上を掲げる計画では、利便性の高い住環境の形成が重視されています。
その一方で、再開発工事の期間中は騒音や交通動線の変更が発生し、一時的に生活環境や店舗運営に影響を受ける場合があります。
したがって、居住や事業の開始時期を検討する際には、再開発の都市計画決定時期や工事期間などの情報を把握しておくことが重要です。

次に、再開発区域内外では、建替えや売却、相続の場面で留意すべき点が変わる可能性があります。
再開発区域内の土地や建物については、都市計画法第57条に基づき、有償で譲渡する際に届出が必要とされる場合があります。
また、区域内では建物の規模や用途が事業計画と密接に関係するため、個別の建替えよりも、組合方式による共同化が前提となることが多いです。
一方、区域外であっても、都心軸沿いの一般商業地として、共同建替えや歩行環境の整備が推進されているため、周辺のまちづくり方針を踏まえた資産活用が求められます。

さらに、片町で不動産の購入・売却・建替えを検討する場合には、都市計画や地区計画、中心市街地関連の各種計画を事前に確認する必要があります。
例えば、用途地域や建ぺい率・容積率、風致地区や景観条例などの規制は、建替えの可能性や建物規模に直接影響します。
加えて、金沢市が公表している中心市街地活性化基本計画や都市機能向上計画では、片町周辺の将来像や支援施策の方向性が示されています。
こうした情報を踏まえ、片町エリアの動向に精通し、都市計画や再開発制度に明るい専門家に相談することで、長期的に無理のない不動産戦略を立てやすくなります。

確認したい内容 主なチェックポイント 相談先選びの視点
再開発の進捗状況 都市計画決定時期や工事期間 最新の行政情報に通じた専門家
土地利用や建築規制 用途地域や地区計画の内容 都市計画や法令に精通した窓口
資産活用や相続方針 再開発区域内外の権利関係 長期的視点で提案できる担当者

まとめ

金沢市片町の再開発は、老朽ビル更新や防災性向上だけでなく、新たなにぎわい創出が期待される大きな転機です。
一方で、区域内外で建替えや売却、相続時の手続き・規制が変わる可能性があり、個人で最新情報を追うのは簡単ではありません。
「自分の不動産はいつ、どう動くのが良いか」「将来の資産価値はどうなるか」を早めに整理しておくことで、選べる選択肢は大きく変わります。
当社では、公表されている計画内容を踏まえつつ、お持ちの不動産の状況に合わせた具体的な影響や進め方を、わかりやすくご説明します。
金沢市片町での購入・売却・建替えをお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。

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